会社設立後の税務について税務会計(財務)の重要性編をお届けいたします。


設立直後は疎かになりやすい経理処理②

会社経営を財務(経理)から考えるとこんな感じになります。

①経営活動を数字で把握
会社の経営活動を数字で表し、経営状態を正確に把握して情報を提供することにより、現在の経営方針で良いのか、またどの部分を改善すればよいのかの判断材料になります。

 

②会社の財務状態を把握
資金がどのくらい必要なのかという予測や実際の資金調達、運用する資金繰り業務を把握します。たとえ、どんなに売上を伸ばしても資金回収に時間がかかれば、会社を運営していく上で問題が生じてしまう恐れがあり、下手をすると黒字倒産ということになってしまいます。


③経営計画の予算化
円滑な会社経営を行っていくには経営計画(事業計画など)を立て、経営に沿った活動ができているか、予算と実行の比較チェックすることが非常に大切です。


上記をきちんと把握し会社を経営していかなければ、永続的に繁栄していくのは難しいといえます。


経営者は常に会社の経営状態・経営成績を数字で把握することで、経営戦略・財務管理をすることが大切です。また、財務管理をする本質はリスク管理にあり、経営者の意識の問題になります。リスク管理意識があれば、経理の重要性が分かり、経理データの分析や管理が必要だと考えるようになり、銀行との付き合い方も変わり、そのために専門家(税理士)を利用するようになると思います。


会社を守るのは経営者の最も大切な仕事であり、事業、資金調達、リスク管理を主体的にできるようにするのが会社存続・繁栄の第一歩となります。
			
		

設立直後は疎かになりやすい経理処理①

会社設立をするとやらなければいけないことが山積みで、経理が疎かになってしまう社長さんがほとんどです。

サラリーマン時代は「資金繰り」「取引業者への支払い」「請求書の作成」「会計業務」などは、他の方が担当していましたが、会社を始めると最初のうちは社長がすべて行わなければなりません。

当然、会社は利益を上げていかなければなりませんが、「営業」「実務」等ばかりを優先していると、財務が疎かになり、会社の財務状況が一切分からない状態になってしまいます。

会社を人間の身体に例えると、社長は経営上の指示を出す「脳」であり、その指示によって健康な体を維持していきます。

この健康な体を維持していく上で、経理(財務)は非常に重要な役割をになっております。

 

「財務」「経理」部門は人間の身体で言うと「心臓」にあたります。

この心臓を中心に体中(会社経営全般)を巡回しているのが「血液」(資金)となります。

企業経営の目的は、効率よく設けて利益を出し、キャッシュを回すことです。そのために会社は

●資金調達
  ↓
●仕入
  ↓
●生産
  ↓
●販売
  ↓
●売上
  ↓
●資金回収

という企業活動を繰り返していきます。

このような会社の企業活動の取引記録を正確にし、資金調達から回収までを管理計算することが、財務管理、経理の重要な役割です。

財務会計をきちんとしておくと、過去の企業活動やその結果を利用して、未来の経営に役立つ経営ツールになります。

経理(財務)は、直接お金を生み出すものではありませんが、目先のものにとらわれて疎かにすると大きな利益を逃すことになりますので、積極的に行うように努力してください。